文学者たちの痕跡

忘却されつつある文学者の闘争について書きとどめておきたいと思います。

大きな政府と小さな政府― 平等か自由か?

 国家の重要な機能、再分配について

 ひと月ほど前にNHKがとりあげた貧困問題、特に女子高生の貧困について大きな反響がありました。私はこの番組は見ていなかったのですが、おおざっぱにいうとある女子高生が親の所得が低いから進学ができないとインタビューに答えていたのに対し、のちに「結構無駄づかいしてるんじゃねえか?」などのブーイングが起こったようです。正確なデーターを用いて論理的に検証しようとしたブログでさえも攻撃を受けたようです。

nyaaat.hatenablog.com

 ニャートさんのこの記事は数字を使ったデータなのでわかりやすく、参考になりました。再分配前と後では僅かながらでも貧困率が上昇することは驚愕ですね。ピラミッド型でいうと最下層の援助で精いっぱいで「中の下」あたりの年収の人もかなりの負担を強いられているわけですね。
 僕は一般のサラリーマンで独身ですが、税は目をつぶるにしても厚生年金には顔面蒼白です。年収で20%もっていかれてるのではないでしょうか。企業と折半でかけていくといわれても、給料を決定するのも企業ですからほぼ自費負担とみなすべきでしょう。今年は業績も低下したので可処分所得は雀の涙です。「デフレマインドを払拭せねば」と政治家は言うがマインドじゃなく子供2人の典型的な家庭なら実際消費に回せないんですよ。

 

 また相対的貧困率という公式をとりだしてどれほど多くの世帯がここでいう貧困状態にあるのかうまく説明している記事もあります。ポイントは一国における所得の平均値でなく中央値の半分以下の世帯が全体の何%占められているかです。詳しく書いてくれてますのでどうか読んでみてください。共産主義者だの格差問題などいってるのではありません。再分配後の貧困率の方が酷くなっています。経済政策のミスです。

 

hazakurakeita.hatenablog.com

 

 

それではリバタリアンの立場ではどうか

 ところでニャートさんの年収と学歴に関しては異論を唱える論客がいます。橘玲という方の説で「リベラルは胡散臭い」といった本を出した人ですので多少割引いて検証しなければいけませんが1969年のアメリカの教育心学者を紹介して「年収は勉強できる環境ではなく遺伝子が80%規定している」という結論を引用しています。この学者は避難轟々で暗殺も覚悟していたらしいですがなぜこんな危険なことを公言したのでしょう?

 

 

言ってはいけない 残酷すぎる真実 (新潮新書)

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 当時、公民権法で黒人差別が禁じられていたため「ヘッド・スタート」という貧困層の教育支援に宇宙開発に次ぐ税金が投入されていたらしいのです。遺伝子が規定するのに、「ヘッド・スタート」に効果はあるのか?彼はアメリカ建国の理念「政府は市民の生活に最低限の関与しかしてはならず市民の義務は税の使い方を監視する」ということに忠実だったのです。教職を解雇されることを覚悟のうえで。

 氷河期世代は確かに不幸だったと思います。彼ら彼女らにとって一人分の教育費1千万は破格ですし、財政事情を鑑みると国が教育にお金をかけるとは到底思えません。でも学歴じゃなくて学力と親の年収に相関関係はないと思います。だから大学もこれまでの既得権を排除し変わらねばならないでしょう。また大学以外にも本格的に学べる場は増えつつあるようです。

            読んでいただきありがとうございます。