文学者たちの痕跡

忘却されつつある文学者の闘争について書きとどめておきたいと思います。

神から授かった脳内ドラッグ

たまたま今読んでいる本で面白い内容のものがありました。

 生物進化論ではオスの暴力性や競争心はテストテロンという脳内ドラッグが深く影響しているのに対し、メスには性交・出産・授乳に快楽を与えるオキシトシンという脳内ドラッグがネズミを使った実験でコカインの誘惑に勝るほど強く存在しているらしいです。

 哺乳類では生殖においてオスとメスの投資に圧倒的な違いがあり、オスは精子の放出にほとんどコストはかからないがメスは子宮内でも出産後も子一匹に対する投資額は大きい。だからオスはたくさんのメスと交尾をしメスは生殖相手をえり好みするというわけでその条件では一夫多妻がアカシカやゴリラで見られることになるそうです。

 でもヒトが恋愛においてお互いを「オンリーワン」(一夫一妻)と思えるのはわけがあって、他の哺乳類に比べて乳幼児が独り立ちするのに長期の養育が必要という特殊性があります。10の資源を持つオスと4の資源を持つオスではゴリラのメスなら10の資源を選ぶでしょう。でもヒトの場合は10の資源を3人で分けるよりも4の資源を独占するほうが経済的に合理性があるのです。つまり一夫一妻制は国家が弱いオスに温情を施したわけではなく、特殊な環境に対するメスの狡猾な戦術が根付いたわけなのです。

 利己的遺伝子はさらに多くの遺伝子を残そうと「競争」「子育て」の報酬としてテストテロンとオキシトシンという脳内ドラッグの快楽と錯覚を与えているわけです。今、面白くて読み始めたばかりなので付け焼刃の雑学ですが。